インタビュー日 2024年10月21日
本インタビューは、海外調査などで多くの実績を誇る未来トレンド研究機構が監修・実施しております。
海外進出や海外への事業展開などを検討されている皆様のお力になれればと思い、各企業様へ海外における最新トレンド(生成AI・ブロックチェーンなど)に対する考え方や実績など、ここにしかない情報をインタビュー形式でご紹介しております。
顧客の気持ちを手に取るように理解出来たらどれだけ良い事か。マーケティング戦略の担当者は1度でも考えた事があるだろう。このような悩みを生成AIで解決出来るかもしれない。それが感性解析AI SENSYだ。
SENSYは顧客の購買行動をAIで解析することで、事業者のマーケティング活動、需要予測、業務改善、DX活用に貢献している。顧客理解をするための生成AIとはどのようなものかについて、代表取締役CEOの渡辺氏に話を伺った。
プロフィール情報
慶應義塾大学理工学部システム工学専攻、人工知能アルゴリズム研究。株式会社フォーバルを経て、IBMビジネスコンサルティングサービスにて戦略コンサルタントとして製造業・サービス業の事業戦略策定、組織再編、業務変革などに従事。AI技術を活用した新規事業開発を得意とし、ファイナンス・会計から、成長戦略、業務変革、組織変革、営業・マーケティングなど幅広いビジネス経験を有する。
https://sensy.ai/company/
感性解析AIとは
SENSYの事業の柱となっている感性解析AIとはどのようなものか。渡辺氏によれば、顧客理解のサポートをするAIとのこと。
「消費者がどういう要因で購買を決定したのか、何故その商品の購入や購読をやめてしまったかなど、購買行動の動機についてAIを活用して分析を行います。このAIは消費者の購買行動に起因する感情に注目をしています」
SENSYが開発した「SENSY」(感性解析AI)は、表情から感情を認識するのではない。感性工学に基づき人間の感性を様々な角度で分析するディープラーニング技術だ。なぜその消費者がその感情に至ったかを解析する。
「人の感情を動かしている要素は普遍的であると考えています。国を超えても感情を動かす根幹部分は変わらないかと思います。勿論、地域によって微妙に受け止め方の違いはあるかもしれません。それでも人が感情を動かされるシーンはどの国の人によっても同じであり、感性解析AIは将来的に海外でも使えると考えています」
感性解析AIは、小売業や商品メーカーのマーケティング戦略を描く際に使われていることが多いとのこと。今後は他の領域での活用も期待されている。
「人事領域でも感性解析AIを活用する試みが少しずつ始まっています。また、人の気持ちを理解することは、その人のパフォーマンスを上げることに繋がるため、そのような面でもこの技術が使えると考えています」
今後は小売業だけでなく、人事領域をはじめとした別の領域での活用も期待されるだろう。
成長戦略について
SENSYは2011年より慶應大学や千葉大学と共同研究をスタートし、2017年頃にはSENSY人工知能研究所という研究組織を設立し、AIに関する研究を本格化した。
「これまでに様々なAIを活用した実証実験(PoC)を行ってきました。実証実験の例として、デジタルマーケティング領域でWeb広告を最適化し、効果を1.5倍引き上げることに成功したり、スーパーのフードロス、需要予測等の課題を解決し、7%利益を引き上げることに成功した例もあります」
生成AIを活用した様々なサービスがリリースされるが、どのサービスにどの程度の効果があるかは未知数だ。実証結果を元に作成された生成AIであれば、サービス開始前の段階で事業者の判断材料として提供出来る。未知数のサービスだからこそ、具体的な結果を元に事業者を説得出来る点はSENSYの強みと言えよう。
SENSYの海外戦略
SENYは現在国内事業者向けのサービスが主力である。将来的には日本国内だけでなく海外企業との提携を視野に入れているとのこと。
「今後は世界の垣根がなくなり、海外事業進出へのハードルが低くなることを予想しています。国内で成功した確かなAIのビジネスモデルは海外でも通用し、海外のキープレイヤーと提携して成功すると確信しています。今は国内向けのサービスを展開していますが、いずれ海外を視野に入れたビジネス展開もあり得ると考えています」
現時点では日本国内の事業に専念するとのことだが、なぜすぐに海外進出を検討していないのだろうか。
「日本の企業が海外事業で成功するためには、現地の文化、嗜好性、興味関心が何かを学ばなければなりません。感性解析AIは小売業で注目されているサービスです。小売業では特に現地の文化的背景と購買意思決定を紐解く必要があります。どのようなものに対し興味があるかを解析しなければいけません」
もちろん海外事業はスピーディーな進出も重要であるが、最低限の準備が必要だ。日本で確かな結果を積み重ねた後は、世界の感性解析が期待されるだろう。
まとめ
AIの技術は業務効率化や自動化を助けるだけでなく、今まで解析が難しいものを様々な角度から分析することが出来る。SENSYの開発した感性解析AIは、どの事業者でも必ず活用出来るツールだ。今後、この生成AIがどのように浸透していくか注目しておこう。
SENSY
https://sensy.ai/
SENSYは、一人ひとりの感性を個別に解析するAIを開発し高精度な需要予測やマーケティングをはじめとするサービスを大手小売クライアントに提供。「顧客起点」で最適化するサービスを得意とする。SENSY人工知能研究所を保有し、AI研究者などの専門人材が多数在籍。2024年2月1日には流通小売業向けのクラウドサービスの提供をしている株式会社サイバーリンクスと業務提携を行った。
(記者 山口 晃平)
本インタビューの監修者
未来トレンド研究機構
村岡 征晃
1999年の創業以来、約25年間、IT最先端などのメガトレンド、市場黎明期分野に集中した自主調査、幅広い業種・業界に対応した市場調査・競合調査に携わってきた、事業発展のためのマーケティング戦略における調査・リサーチのプロ。
ネットリサーチだけなく、フィールドリサーチによる現場のリアルな声を調査することに長け、より有用的な調査結果のご提供、その後の戦略立案やアポイント獲得までのサポートが可能。
そんな我々が、少しでもマーケティング戦略や販売戦略、新規事業戦略にお悩みの皆さんのお力になれればと思い、市場調査やマーケティングに関しての基礎知識や考え方などを紹介しております。
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