中小企業が安心して活用できるAIツールの開発で市場を世界に拡げる

2025年01月06日

インタビュー日 2024年11月28日

本インタビューの目的

本インタビューは、海外調査などで多くの実績を誇る未来トレンド研究機構が監修・実施しております。

海外進出や海外への事業展開などを検討されている皆様のお力になれればと思い、各企業様へ海外における最新トレンド(生成AI・ブロックチェーンなど)に対する考え方や実績など、ここにしかない情報をインタビュー形式でご紹介しております。

生成AIのサービスは生成AI開発事業者だけではなく、全く違う業界の事業者も参入出来る点が魅力だ。新たな生成AIのプラットフォームやツールを活用して、自社のサービスとしてリリースするケースも増えている。
この記事では、カスタマーサポートの悩みを解決する専門家AIチャットボット『トリセツ』について解説する。このツールは中小企業向けにWeb制作やECサイト開発を提供するPJ-T&C合同会社が手がけた生成AIプロダクトだ。サービスサイトやECサイトの商品紹介ページにAIチャットボットを設置し、生成AIがカスタマーサポートを提供するツールだ。カスタマーサポートが必要な商品を扱う企業や海外向けECサイト(越境EC)を運用する事業者など、主に中小規模の事業者の業務効率化が期待出来る。中小企業が安心して活用できるAIツールをどのようにして開発したのか。今回はPJ-T&Cの担当者に話を聞いた。

トリセツとは

カスタマーサポートの悩みを解決する専門家AIチャットボット『トリセツ』、及び専門家AI搭載型のオンラインストア開発サービス。以下の3つの特徴があり、リソースが不足している事業者の問い合わせ業務負担を軽減させる。

<主な特徴>

  1. 1.情報をアップロードするだけで簡単に学習させられる
  2. 2.覚えさせたい情報だけ学習するため、高い専門性を実現
  3. 3.日本語でインプット、多言語でアウトプット

開発経緯

なぜPJ-T&CがカスタマーサポートAIツールを開発するに至ったのか。
「もともとは、お客様のニーズに応える形でサービスが誕生しました。弊社は主に越境ECサイトを制作するWEB制作会社とセキュリティ製品の総合サプライヤーとして事業を手がけてきました。いずれも中小規模の事業者さんとの取引が多く、その中で『商品に関する問い合わせや質問に対応しきれない』『カスタマーサポートに割く人員が足りない』『海外からの問い合わせに対応できるスタッフがいない』という声を多く頂きました。問い合わせの負担を下げる方法を模索している中で、生成AIであれば多言語にも対応し、リアルタイムにカスタマーサポートを提供出来ると考え開発するに至りました」

検証し信頼出来るサービスを実装

ユーザーのニーズに応える形で新たなサービスを検討するようになった一方で、生成AIには特有の問題がある。生成AI特有のハルシネーション(誤回答を適切な回答のように示す)に対し、どのような対策を実施するかだ。
ハルシネーションの対策をしていない生成AIを導入した場合、ユーザーに対し誤った回答を提示すれば事業者の信用を損ねるリスクがある。

「事業者が利用するにあたり、回答の正確性とツールの操作性の双方で安心して使える生成AIを検討しました。いくつか候補のある生成AIのうち、回答の正確性を担保できるサービスを検証し、中小企業が使いやすいサービスとしてリリースしました」

トリセツは、マニュアルや取扱説明書など事業者が保有する情報をAIに学習させ、それ以外の情報をAIが勝手に学習しないように遮断する。それにより、AIチャットボットが誤った回答を生成することを最大限防止できる。事業者は学習させたいデータをPJ-T&Cに提出するだけで良く、サービス利用前の準備も比較的簡単に出来る。

「弊社の開発担当者が最も大切にしたことは、中小企業が安心してAIツールを活用できる仕組みでした。勿論、新しいサービスは実際に利用してみなければ分からない課題もあると思います。そのため、プロトタイプ版を実際に利用して頂き、その後サービスの導入を検討して頂けるようにしています」

このようなアイデアが開発段階で出るのは、PJ-T&Cが、セキュリティ製品の総合サプライヤーとWEB制作会社の双方の顔を持つ事業者であるからと言えよう。
勿論、AIツールの開発は、利用する事業者の信用にかかわる情報を扱うため、その正確性やセキュリティには慎重を期さなければならない。

「サービス開発時にはプロトタイプを実際に取引先の方に使って頂き、何度も改良を重ねました」

PJ-T&Cのように、既存サービスの延長線上で生成AIサービスを提供する場合、既存の信頼出来る取引先に利用してもらい、ツールをブラッシュアップ出来る点も魅力の1つと言っても良さそうだ。

トリセツの未来

トリセツは今後チャット形式の回答だけでなく、コールセンター機能のようなツールを目指しているとのこと。

「これからの生成AIの開発は、クローズドな環境で活用できるツールの開発がさらに進むと考えています。回答精度が向上した先には、AIがコールセンター業務を担うことができるようなります。そうなれば、事業が拡大しても人的コストを最小限に抑えることができます。
リソースが限られている中小企業や海外からの問い合わせに対応しなければならない越境ECサイト運営事業者にとって、より効果的なツールにしていきたいと考えています」

更にトリセツのノウハウは、中小企業のグローバル化に貢献出来ると確信している。

「トリセツを活用すれば、日本語でインプットした情報を英語や中国語など様々な言語でアウトプットすることができます。もちろん、その逆も可能です。こうしたツールを活用することにより、日本の中小企業が自信を持って世界市場に足を踏み出せるようになって欲しいと願っています。また、海外事業者が日本事業者向けにサービスを提供することも容易になります。人的リソースが足りなくても、国や言語の壁を越えて企業が取引できる環境を提供していきたいと考えています」

まとめ

今回紹介したトリセツは、一見すると生成AI開発会社が手がけるサービスと大きく差はないと感じるかもしれない。しかしそれは初期段階の話であり、機能が拡充されるにつれて他社にはないサービスとなるだろう。
その理由は、PJ-T&Cが日頃からユーザーと接している事業者である点だ。ユーザーから出ている悩みが画期的なツールのきっかけとなり、事業者の新たなビジネスチャンスに繋がるかもしれない。

PJ-T&C合同会社

https://pj-tc.com/security/

PJ-T&C合同会社は中小企業のデジタル化とセキュリティ向上を応援するITコンサル会社。多言語に対応した越境ECサイト向けのウェブサイト制作、認証セキュリティ、仮想通過セキュリティといったセキュリティ関連のソリューションを低コストで提供する。中小企業やスタートアップ企業の限られたリソースを最大限に引き出すためのプロダクトを手がける。

中小企業のためのセキュリティソリューション徹底比較

https://security.pj-tc.com/

企業情報、顧客リスト、取引先の機密情報等、企業が保護すべき情報に対し、適切なセキュリティソリューションは何かを比較して見つけることができるサイト。PJ-T&C合同会社が運営し、自社に相応しい製品を見つけることが可能。

(記者 山口 晃平)

㈱未来トレンド研究機構の方針

㈱未来トレンド研究機構では、調査会社(累計25年のキャリア・実績)としての豊富な経験を活かして、今後も海外調査、海外業務<21種類>(*)に関する受託業務を本格的に展開していく。
クライアント企業のお悩みや課題、不安を一つ一つ解消し、海外調査や海外業務<21種類>(*)事業の可能性を広げていく方針である。
引き続き、海外調査、海外業務<21種類>(*)それぞれで300件/年の受注を目指していく方針である。

(個別相談窓口)

株式会社 未来トレンド研究機構 「海外調査」業務担当・「海外業務」担当

問い合わせ・相談先 E-mail info@miraitrend.com
問い合わせ・相談先 TEL 03-6801-6836

【会社概要】

会社名 株式会社 未来トレンド研究機構
https://www.espers.co.jp
所在地 東京都千代田区九段南一丁目5番6号 りそな九段ビル5階 KSフロア
設立 1999年8月19日
代表者 代表取締役 村岡 征晃(むらおか まさてる)
事業内容 (世界初、アジア初、日本初、業界初)検証調査、No.1(検証)調査、海外調査、競合調査、未来予測のご用命は”未来トレンド研究機構(略称:未来トレンド)”へ!

【未来トレンド研究機構 中核サービス】以下5つのサービス↓↓↓

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  • 初(世界・アジア・日本・業界)<検証>調査Ⓡ<商標登録 第6763352号> ※世界初調査、アジア初調査、日本初調査、業界初調査
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    (競合調査・公開調査・知財調査など)
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    (SWOT分析・競合戦略分析・4P&3C分析など)
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    (グローバル調査:主要プレイヤー・ベンダへのヒアリング調査/顕在&潜在ユーザーへのアンケート調査:パネルヒアリングなど)
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    (%調査、パーセンテージ調査、シェア調査、市場占有率調査など)

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