インタビュー日 2025年1月9日
本インタビューは、海外調査などで多くの実績を誇る未来トレンド研究機構が監修・実施しております。
海外進出や海外への事業展開などを検討されている皆様のお力になれればと思い、各企業様へ海外における最新トレンド(生成AI・ブロックチェーンなど)に対する考え方や実績など、ここにしかない情報をインタビュー形式でご紹介しております。
生成AIはこれまで、人が行うことで負担に感じていた業務を生成AIが代替・支援することで業務効率化が期待される。業務軽減が課題とされ、急ピッチで対策を求められているのが薬剤師の現場だ。服薬指導ではスピーディーな対応が求められるが、薬歴や患者情報を1つ1つ手入力で行っている。
このような業務負担を軽減するために登場したサービスが、ウィーメックスの「生成AI薬歴入力支援サービス」だ。薬剤師と患者の会話データを元に服薬指導の効率化と業務負担の軽減を図る。今回は、ウィーメックス ヘルスケアIT事業部 プロダクトマネジメント部 プロダクト戦略課北川氏にお話をお伺いした。
ウィーメックスの「生成AI薬歴入力支援サービス」
https://www.phchd.com/jp/medicom/pharmacies/ai-medicationhistory

薬剤師と患者の服薬指導時における音声を音声認識AIが解析し、Microsoft Azure OpenAI Service の生成AI「GPT‐3.5」により薬歴のフォーマット(SOAP形式)に合わせてテキストを自動生成することで、薬歴入力にかかる時間を短縮する。

ウィーメックスの「生成AI薬歴入力支援サービス」
「生成AI薬歴入力支援サービス」の特徴とは
「生成AI薬歴入力支援サービス」には他社にはない3つの特徴がある。1つめは、セキュリティ面の強化だ。電子カルテと同等の強固なセキュリティ環境で、3省2ガイドラインに則ってデータを管理している。そして、2つめは音声入力の精度だ。実店舗で利用出来るツールとして、音声書き起こしの精度を上げている。そして、3つめの特徴として、現場の声を重視して開発を進めたことだ。
「医療系の生成AIは医療系のガイドラインに準拠されてないところも多く、開発者側が数手先を見据えた開発が重要です。医療現場を熟知している私たちだからこそ、安心して利用出来る仕組みづくりが重要と考えました。第一に考えたことは、実店舗レベルで使えるツール開発です。セキュリティ面の強化だけでなく、服薬指導の音声データを元にAIが質の高い薬歴を作成できるようにシステムを構築し、他社にはできないシステムを考えました」
ウィーメックスは医療プラットフォーム技術研究組合(HAIP)が定めるガイドラインに準拠してシステムを構築している。開発段階ではガイドラインとシステムがうまく噛み合わず、開発に苦労をしたと北川氏は言う。
「当社の「生成AI薬歴入力支援サービス」では、音声データをいかに取るかという点を重要に考え、雑音が想定される環境で正しく読み取れるかを検証しました。しかし、実店舗に設置すると、はっきり声が聞き取れる状態でもデータとして正しく読み取れない問題があることが分かりました。音声を正確に読み取ることで、薬剤師が求める患者情報の要約が可能になります。今後も安心して利用頂けるよう、音声解析を改善していく予定です」
これまで別事業者のヒアリングを考慮すると、2025年には音声認識精度の高いAIが多数登場すると予測される。今後音声入力の精度が向上し、どのような環境下でも正確にデータをまとめられるようになるだろう。
実店舗導入までに考慮していること
北川氏は薬剤師の経歴もあり、現場レベルで使えるサービスを開発した。しかし、現場ならではの問題もあると言う。
「私も経験がありますが、使えるシステムであっても、現在の業務が大幅に変更されるシステムには、現場レベルで抵抗を感じることがあります。実店舗で使えるツールとして活用して頂くためには、現場で作業される方々に対して使えるツールであることを説明する必要があると考えます」
現在、モニターでの実施にあたっては1法人1企業3店舗までという制約があるが、設置時には、システムとして機能するよう、北川氏をはじめ、サービスを熟知している担当者が説明を行うとのこと。
「導入時にはチェーン店本部の担当者だけではなく、実際にサービスを利用することになる薬剤師に向けて説明を行います。担当者が実店舗で説明することで、本部と現場の間のギャップを解消し、導入を後押し出来ると考えています」
サービスが開始され、今後拡大していくが、ウィーメックスでは薬剤師に関わる業務負担を軽減するだけでなく、対人業務へシフト出来るような試みを検討中とのこと。
「薬剤師の業務はスピーディーな対応が求められます。そのために出来ることは対物業務を簡略化させることです。ウィーメックスの「生成AI薬歴入力支援サービス」は、患者さんから聞き取りをした情報を要約することで、薬剤師がこれまで行ってきた入力の手間を大幅に軽減できると考えています。このような業務を少しずつ減らしていくことで、現場の負担が軽減され本来取り組まなければならない業務に注力できると考えています」
ウィーメックスが開発した「生成AI薬歴入力支援サービス」はまだ入口に過ぎないが、開発者が注意すべきこと、導入する際に事業者が気をつけなければならないことは何かを読み取ることができた。
これから生成AIを活用し、画期的なサービスを提供しようとする事業者は、丁寧に説明を行い、導入をサポートしていくことが求められるだろう。
ウィーメックス株式会社
https://www.wemex.com/
グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社の日本における事業子会社。「メディコム」ブランドの医事コンピューターや電子カルテシステムの他に、薬局経営のサポートや特定保健指導の支援、遠隔医療システムなどを提供。国内の「医療DX」を推進するヘルスケア IT製品・サービスを通じて、患者さんへの医療サービス向上と医療従事者の業務効率化に取り組む
(記者 山口 晃平)
本インタビューの監修者
未来トレンド研究機構
村岡 征晃
1999年の創業以来、約25年間、IT最先端などのメガトレンド、市場黎明期分野に集中した自主調査、幅広い業種・業界に対応した市場調査・競合調査に携わってきた、事業発展のためのマーケティング戦略における調査・リサーチのプロ。
ネットリサーチだけなく、フィールドリサーチによる現場のリアルな声を調査することに長け、より有用的な調査結果のご提供、その後の戦略立案やアポイント獲得までのサポートが可能。
そんな我々が、少しでもマーケティング戦略や販売戦略、新規事業戦略にお悩みの皆さんのお力になれればと思い、市場調査やマーケティングに関しての基礎知識や考え方などを紹介しております。
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