本文世界初を適切に表示するために意識すべきこと
「初」の表示は「No.1」と比べて、調査方法がより複雑になる。
過去に同様の機能を持つ商品や、画期的なシステムがないかを探さなければならない。
勿論ネット検索だけでは不十分で、専門員による調査が必要だ。
その際、1つ注意をしなければならないことがある。
「初」の定義だ。
世界初と表示すると、一般消費者は「全世界で唯一無二の商品」と解釈してしまう恐れがある。
しかし、全世界を網羅的に調査を実施することは不可能だ。
では、どのようにすれば適切に世界初を表示出来るのか。
消費者庁景品表示対策課の見解を踏まえて紹介する。
世界初の定義
世界初の場合、景品表示法に則って表示を行う場合は、どの地域で調査を行ったのかを明記する必要がある。
「世界初」とだけ記載をした場合、厳密に言えば国際連合に加盟している国193カ国全てだけでなく、それ以外の地域にも調査したと解釈されかねない。
最近はアジア圏の経済が発展したことで、英語圏だけの調査では不十分な事例も考えられる。
そこで、世界初を適切に表示するためにすべきことは、「英語圏」「ヨーロッパ圏」など、調査を実施した地域を明示することが必要となる。
実際に消費者庁 景品表示対策課も、この見解について同様の立場を示している。
世界初の表示をする際はどの地域で調査を実施したのか、必ず注釈を付けておくと良いだろう。
その他注意すべきこと
世界初等の初表示ではその他注意すべきこともある。
万が一競合他社から指摘を受けた場合、根拠となる資料を準備(直ちに提示できように)しておく必要がある。
何故「初」と示すことが出来たのか、その根拠となる資料を提示することが出来れば、トラブルを未然に防ぐことが出来るだろう。
また、世界初の表示は調査を実際に行ってみなければ分からないこともある。
調査を実施すれば必ず得られる表示ではないため、実績の豊富な調査会社に相談することも重要だ。
消費者庁 景品表示対策課によれば、「安価に調査を実施出来る」と謳っている場合には、注意が必要だとのことである。
不安な場合は第三者へ相談を
今回は世界初の定義について紹介した。
世界初の表示は「No.1」表示よりも難易度が高く、専門性の高い調査会社に依頼をしなければ失敗する恐れがある。
世界初の表示を検討する際に不明点があれば、「初」の表示に必要な調査を行える実績が豊富な調査会社や、消費者庁に意見を求めてからプロジェクトを進めていくと良いだろう。
本インタビューの監修者
未来トレンド研究機構
村岡 征晃
1999年の創業以来、約25年間、IT最先端などのメガトレンド、市場黎明期分野に集中した自主調査、幅広い業種・業界に対応した市場調査・競合調査に携わってきた、事業発展のためのマーケティング戦略における調査・リサーチのプロ。
ネットリサーチだけなく、フィールドリサーチによる現場のリアルな声を調査することに長け、より有用的な調査結果のご提供、その後の戦略立案やアポイント獲得までのサポートが可能。
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2025年09月30日





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