AIデータ分析ツールに見たデータドリブンな意思決定ができる時代

2025年04月15日

• 海外事業インタビュー
• 独自インタビュー

インタビュー日　2025年1月8日

生成AIは、様々な業界で大きな変革をもたらしているが、特に最近は、海外で「エージェントAI」というキーワードが注目されている。従来は専門家しか実行できなかった業務を、AIが自ら考え、行動する世界が現実味を帯びてきている。このトレンドは、企業のデータ活用においても影響を及ぼし、業務部門においても、より高度な分析が可能になりつつある。

そのような中で、注目を集めているのが、dotDataが手掛ける「dotData Insight」だ。

dotDataはシリコンバレーで創業し、「特徴量自動設計」という世界最先端のAI技術を用いて、企業のデータ分析・利活用を革新している。その技術力は、業界内でも高く評価されている。今回はdotDataが手掛ける「dotData Insight」とは何か、その特徴について、CEOの藤巻遼平氏に話を聞いた。

dotDataが得意とする「特徴量自動設計」とは

dotData が得意とする特徴量自動設計とはどのようなものか、その特徴について藤巻氏に説明して頂いた。

「人間が気づくことが難しい高度なインサイトをデータから導く”特徴量”とは、目的変数と強く関連するデータの中のパターンのことです。”特徴量設計”とは、データから有用な特徴を見つけるプロセスを指します。dotDataの特徴量自動設計技術では、dotDataの独自のAIによって、企業が保有する様々な業務データから特徴を自動的に抽出し、新たなインサイトの発見に繋げることができます。」

このAI技術は、ビジネスの目的に対してどのようなパターンが存在するのかを分析することも可能だ。

「例えば、製造現場での活用を考えると、工場が有害物質を排出しない日と排出する日にはどのような違いがあり、どのような特徴があるのかを分析することができます。従来の分析では、機械学習を用いるものが多くありますが、dotDataでは特徴量の分析こそがデータ分析の本質と考えており、事業者が持つ業務上の問題意識に対し、特徴量を活用した分析を行うことを得意としています。」

dotDataは、特徴量を測定する分析に関して、長年のノウハウを蓄積しており、いくつかのパターンを持っている。特徴的なデータをdotDataのAIが発見し、そこに一般的な知見や知識を生成AIが補完することで、より精度の高い分析を実現させることが可能となっている。

今後、様々な業種での利用が期待されるが、現在は特に金融や製造業での利用が多いとのこと。

「金融業界はもともとデータ活用を積極的に行っており、弊社のようなテクノロジーに出資するケースも多いです。2024年10月には、株式会社インテックが提供する地銀向けソリューション「fcube」と「dotData Insight」が連携し、データ分析サービスを開始しました。このサービスはリリース直後から、顧客満足度を高めたい、人材育成に繋げたいといった声と共に、多くの地方銀行様から反響を頂いています。」

生成AI時代のデータ分析のこれから

dotDataは、アメリカの市場において、次世代のデータ分析ツールとして注目されているが、日本市場ではまだその段階まで至っていない。藤巻氏は、その理由として、日本企業ならではの課題が存在している点を挙げている。

「日本では、分析モデルを構築する『データサイエンティスト』も、分析をビジネスに活用する『データアナリスト』も、圧倒的に数が少なく、従来は一部の専門家に頼った分析が主流でした。そのため、『自社でうまく活用し、解析出来るのか』という不安を抱えている企業も多いように感じます。画期的なツールであることが分かっていても、使い方や効果が理解できなければ、導入のハードルが高くなってしまいます。このような問題を解消するため、データ環境の整備を支援し、業務部門の誰もが簡単に使えるdotData Insightを開発しています。」

dotDataのAIは、データの加工だけでなく、事業者が知りたい情報からインサイトを自動で抽出することが可能だ。さらに、生成AIとの融合により、業務知識を持つユーザーが、生成AIと対話しながら企画書を作成できる「ユースケースアドバイザー」機能も実装している。また、分析未経験者でも活用しやすいよう、「dotData ビジネスアナリティクス人材育成サービス」の提供や無料体験セミナーの実施など、次世代のデータ分析を安心して体感できる環境を整えている。

「これからの時代はエージェントAIが当たり前に実装される未来が訪れます。そうなれば、これまでデータサイエンティストやデータアナリストが担っていた業務の一部を、AIがサポートするようになるでしょう。とはいえ、AIがすべての分析を行うわけではありません。しかし、100点満点の精度ではなくても、80点レベルのクオリティで自動化できるだけで、生産性は飛躍的に向上します。そうして生まれた時間を、人間にしか分からない業務課題の解決に活用することで、データ分析ツールは企業にとってより価値のあるものとなるはずです。」

生成AIサービスの進化により、これまで高額な費用をかけて外部コンサルタントに依存していたデータ分析の領域に、新たな可能性が見えてきた。今後は、自社に蓄積されたデータを、その日のうちに現場で活用できる時代がきて、業務の質を向上させながら、効率化を実現する未来が訪れるのかもしれない。

（記者　山口　晃平）

㈱未来トレンド研究機構の方針

㈱未来トレンド研究機構では、調査会社（累計25年のキャリア・実績）としての豊富な経験を活かして、今後も海外調査、海外業務＜21種類＞（＊）に関する受託業務を本格的に展開していく。
クライアント企業のお悩みや課題、不安を一つ一つ解消し、海外調査や海外業務＜21種類＞（＊）事業の可能性を広げていく方針である。
引き続き、海外調査、海外業務＜21種類＞（＊）それぞれで300件/年の受注を目指していく方針である。

（個別相談窓口）

株式会社 未来トレンド研究機構　「海外調査」業務担当・「海外業務」担当

【会社概要】

【未来トレンド研究機構　中核サービス】以下5つのサービス↓↓↓

本件に関する報道関係からのお問い合わせ先