2024年08月06日
No.1、初における運用ガイドライン作成×抽象的な表現を避けたガイドライン作成方法 〜No.1、初表記の運用を適切に導くには〜
インタビュー日 2024年7月12日
No.1、初における表記では、客観的な裏付けの資料が必要不可欠だ。2023年度に対象となった措置命令対象の事案を確認していくと、事業者が表記をしようとしているNo.1表記に対し、適切な調査が行われていないものばかりだ。
事業者自身が適切な表記を行うために出来ることは、広告、ホームページ、LP全ての領域で適切な運用方法を確立すること。そこで今回は、数多くの企業法務に携わってきた弁護士法人モノリス法律事務所の河瀬季弁護士に話を聞いた。
弁護士法人モノリス法律事務所
https://monolith.law/
モノリス法律事務所は、ITエンジニア出身の代表弁護士をはじめとして、ITのスペシャリストによって構成されたIT・インターネット・ビジネス領域に強みを持つ法律事務所。 IT領域での強みを最大化した、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまでの、顧問等の業務や、上場企業を含めた各種事業会社のIT関連法務を中心に取り扱っている。
景表法に強いガイドラインを強化するためには
No.1や初の表記を適切に運用するための参考となる資料は、不実証広告規制、比較広告のガイドライン、消費者庁が発表した資料だ。景品表示法(以下景表法)に知見のない事業者がチェックしてもどのような表記が問題かを判断できる。しかし、景表法は抽象的な説明が多いことから、不安であれば専門家の意見を聞いてガイドラインを作成すべきだ。
「景表法はその法律単体だけを理解するのではなく、様々な省庁の思惑が混ざって形成されている分野です。法律家の中でもマニアックな分野と考えられています。そのため、専門家で日頃からある程度経験値のある専門家でなければ、適切なアドバイスが出来ないでしょう」(河瀬弁護士)
例えば健康食品や美容化粧品のNo.1や初を表記するのであれば、景表法に比べて薬機法に関しても熟知していなければならない。勿論昨今はネットの情報収集技術も向上し、誰でも専門的な知識を簡単に調べられるようになった。しかし、なぜこのような状況であっても経験豊富な専門家に意見を聞く必要があるのか。
「広告表記には白黒だけでなくグレーゾーンが存在します。景表法違反に限りなく近いグレーの表記と、広告表記としては適切な表記ではあるものの、措置命令違反になる可能性がゼロではない表記です。これらの表記を適切にアドバイスするためには、それなりの経験値が必要になります」(河瀬弁護士)
河瀬弁護士の所属するモノリス法律事務所では、様々な事業者の法務チェックを行い、日頃から薬機法に関連したECサイトを何百種類もチェックしている。健康食品関連の表記であればどのような表記をしていると指摘を受けやすいのか、事業者の傾向から何となく判断できる。ガイドラインをゼロから作るのであれば、日頃から表記に触れている専門家の意見を聞くと良いだろう。
ガイドラインの作成時に注意すべき3つのこと
専門家と協力してガイドラインを作成する際には、3つのポイントが重要であると河瀬弁護士は考える。初めて企業法務を作成する際の参考にして欲しい。
抽象度を低くしてガイドラインを作成
一般的にガイドラインを作成する際は、どのような商品・サービスでも対応出来るように、抽象的な表現で説明することが多い。しかし、抽象的な表現の多いガイドラインは理解出来る反面、現場レベルでは活用できない可能性があると河瀬弁護士は指摘する。
「一般的に事業者は大きく分けて手を動かす人と、そうでない人に分かれていますよね。ガイドラインは手を動かす人に向けて作成しておかないと、現場でガイドラインが活用出来ず、誤った判断をしてしまう恐れがあります。上長クラスに合わせてガイドラインを作るのではなく、現場スタッフが触れるものにしておくことが重要です」
例えば健康食品の事業者が顧客満足度No.1表記を適切に行うためには、一般に、その表記が客観的な調査に基づいて表示されていることに加えて、その調査結果が適切に引用されていることが必要とされている。このような調査結果の適切な引用を行うにあたって、事業者が調査過程をチェックする上で注意すべき項目が3つあると考える。これらを抽象的なガイドラインとして設定をすると、以下のようになる。
- サンプルの対象者/サンプル数
- 調査範囲
- 比較対象のチェック
No.1を表記するために必要な3つの要素だが、抽象的な表現で設定してしまうと、誤った調査過程を実施してしまう可能性がある。
現場レベルに落とし込むのであれば、ガイドラインに以下の項目を追加しておかなければならない。
- 既に健康商品を利用したサンプルの対象者かどうか
- 全国規模で400名以上のアンケートを収集できるかどうか
- 比較する事業者は同類商品を販売する事業者のうち何社程度必要か
具体的な基準を細かく設定することで、調査過程で誤ったアプローチを防ぐことができる。現場レベルで使えるガイドラインになっているかを経営陣もチェックしておくことも重要だ。
部署間で共有する
ガイドラインを作成して終わりではなく、部署間で景表法に関する情報を共有しておくことも重要だ。全員が同じ情報を共有することで危機意識を強く持つことができる。コンプライアンスの部署をただ設置するのではなく、常に最新の情報を共有するために出来ることは何かを考えておくと良いだろう。
企業の未来像をイメージして法務を作成
景表法の運用は正解が各事業者によって異なる。企業法務までコストとリソースをどこまで割けるかを設定し、それに応じた対策を実施すると良いだろう。
しかし、ベンチャー企業やスタートアップ企業の場合、どの程度のレベルまでで景表法対策を実施すれば良いか分からないかもしれない。このような時は「後から振り返った時にどう評価されるか」という視点で考えると良いとのこと。
「事業者が今取り組んでいる活動は、後から評価されることがあります。例えば上場を目標としているのであれば、上場前から適切な経済活動を行なっていなければ、評価が下がってしまいます。景表法違反をしないように心がけることも重要ですが、事業者の目標が何か、という視点で対策等を設定しておくと良さそうです」(河瀬弁護士)
スタートアップ企業が将来的に上場やM&Aを視野に入れているのであれば、高いレベルでの景表法の運用が必要だ。景表法に適した運用を心がけることが前提だが、事業者自身が将来どのように成長させたいかによって、景表法の対策を検討すると良いだろう。
No.1や初表記だけでなく景表法全体で対策を
今回紹介した対策はNO.1や初表記とは異なり、全体的な景表法について解説をした。
「景表法は抽象的であるため、NO.1や初表記のみならず景表法の対策は広告の全体を俯瞰したレベルのものが求められます。景表法の全体像を理解しておくことで、No.1表記をはじめとした様々な表記の対策が出来るようになるでしょう」(河瀬弁護士)
No.1や初の表記は調査過程に重視されるが、それ以外の面でもしっかりチェックをしなければならない。現場レベルに必要なガイドラインを作成し、景表法対策を実践してみてはどうか。
河瀬季弁護士(東京弁護士会)
https://monolith.law/lawyers
元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、737社以上の顧問弁護士等、イースター株式会社の代表取締役、oVice株式会社の監査役、株式会社TOKIUMの最高法務責任者などを務める。
(記者 山口 晃平)
㈱未来トレンド研究機構の方針
㈱未来トレンド研究機構では、調査会社(累計25年のキャリア・実績)としての豊富な経験を活かして、今後も「No.1」検証調査、「初(世界・アジア・日本・業界)」検証調査に関する受託業務を本格的に展開していく。クライアント企業のお悩みや課題、不安を一つ一つ解消し、「No.1」検証調査や「初(世界・アジア・日本・業界)」検証調査事業の可能性を広げていく方針である。引き続き、「No.1」検証調査、「初(世界・アジア・日本・業界)」検証調査それぞれで300件/年の受注を目指していく方針である。
㈱未来トレンド研究機構における「No.1」検証調査 受託業務の強み・ポイント
1)累計1000件(テーマ)以上、年間平均100件(テーマ)/年 の受託件数
2)No.1(検証)調査は、30年以上のキャリアを持つベテラン・リサーチャを中心に徹底調査 ※シェアNo.1、販売数量実績No.1など
3)レポート体制
・インタビュー・ヒアリングチーム
・アシスタント
・テープ起こしスタッフ
・レポート・スタッフ
4)プロのコンシェルジュが無料相談!
5)徹底した事前相談対応(無料)!
6)丁寧な調査・ヒアリング!
7)記録技術(会話速記)/テープ起こし(レポート
8)レポート品質UPに対する強い意識!
9)フォロー・サポートはエンドレスに!
10)ご依頼頂いた内容の守秘義務は徹底致します!
11)累計25年以上の豊富な調査キャリア
12)「No.1調査」×B2B分野(メガトレンド分野)では業界No.1
13)常に調査記録をバックアップ・テープ起こし(会話速記を徹底化)
㈱未来トレンド研究機構における「初(世界・アジア・日本・業界)」検証調査 受託業務の強み・ポイント
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2)初(世界・アジア・日本・業界)検証調査は、30年以上のキャリアを持つベテラン・リサーチャを中心に徹底調査 ※世界初、アジア初、日本初、業界初など
3)レポート体制
・インタビュー・ヒアリングチーム
・アシスタント
・テープ起こしスタッフ
・レポート・スタッフ
・知財専門スタッフ
4)プロのコンシェルジュが無料相談!
5)徹底した事前相談対応(無料)!
6)丁寧な調査・ヒアリング!
7)記録技術(会話速記)/テープ起こし(レポート
8)レポート品質UPに対する強い意識!
9)フォロー・サポートはエンドレスに!
10)ご依頼頂いた内容の守秘義務は徹底致します!
11)累計25年以上の豊富な調査キャリア
12)「初(世界・アジア・日本・業界)調査」×B2B分野(メガトレンド分野)では業界No.1
13)常に調査記録をバックアップ・テープ起こし(会話速記を徹底化)
(個別相談窓口)
株式会社 未来トレンド研究機構 「No.1」検証調査 業務担当
問い合わせ・相談先 E-mail | info@miraitrend.com |
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問い合わせ・相談先 TEL | 03-6801-6836 |
【会社概要】
会社名 | 株式会社 未来トレンド研究機構 https://www.espers.co.jp |
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所在地 | 東京都千代田区九段南一丁目5番6号 りそな九段ビル5階 KSフロア |
設立 | 1999年8月19日 |
代表者 | 代表取締役 村岡 征晃(むらおか まさてる) |
事業内容 | (世界初、アジア初、日本初、業界初)検証調査、No.1(検証)調査、海外調査、競合調査、未来予測のご用命は”未来トレンド研究機構(略称:未来トレンド)”へ! |
【未来トレンド研究機構 中核サービス】以下5つのサービス↓↓↓
- No.1<検証>調査Ⓡ<商標登録 第6763351号> ※No.1調査、ナンバーワン調査(年間売上・販売数量実績<累計or年間>・シェア・伸び率など)
https://espers.co.jp/no-1/ - 初(世界・アジア・日本・業界)<検証>調査Ⓡ<商標登録 第6763352号> ※世界初調査、アジア初調査、日本初調査、業界初調査
https://espers.co.jp/first-research/
(競合調査・公開調査・知財調査など) - 競合調査Ⓡ<商標登録 第6763354号>
https://espers.co.jp/competitor/
(SWOT分析・競合戦略分析・4P&3C分析など) - 海外調査Ⓡ<商標登録 第6763353号>
https://espers.co.jp/global-research/
(グローバル調査:主要プレイヤー・ベンダへのヒアリング調査/顕在&潜在ユーザーへのアンケート調査:パネルヒアリングなど) - %(パーセンテージ)調査、シェア調査、市場占有率調査Ⓡ<商標登録 第6800111号>
(%調査、パーセンテージ調査、シェア調査、市場占有率調査など)
本件に関する報道関係からのお問い合わせ先
窓口 | 株式会社 未来トレンド研究機構 「No.1」検証調査 担当部門 |
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TEL | 03-6801-6836 FAX : 03-6801-6066 |
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