阿部栄一郎 弁護士インタビュー「No.1調査の注意点」

2024年05月22日

『弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所 阿部栄一郎 弁護士へのインタビュー』No.1調査で注意すべきこと〜セミナー参加のメリットとは~

インタビュー日 2024年4月25日

消費者庁 景品表示対策課 指導係への取材で「客観的にNo.1と表記できる調査結果が重要」ということを学ぶことができた。

しかし、具体的なアプローチなどは曖昧な点が多く弁護士によって見解も異なる。本記事では、知見を増やすために様々な弁護士事務所へインタビューを行い、読者に有益な情報を提供するために記事作成をしている。

今回は、No.1の調査に関する疑問を弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所阿部栄一郎弁護士にインタビューを行った。

弁護士プロフィール

阿部栄一郎(東京弁護士会所属)

平成22年より弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所入所、現在に至る。同事務所にて企業法務分野の弁護士リーダーを務め、顧問弁護士を務める企業に対するリーガルサービスを提供。 近年は健康・美容業界の企業様向けの関連法規セミナーを多数実施しているほか、新聞・雑誌・Webメディアで関連法令に対する解説なども行っている。

1.サンプル数と調査過程の重要性

広告主はNo.1表記をする際に、過去の景品表示法違反に該当をした商品や事例をチェックすべきだ。景品表示法違反に該当した事例を確認することで、どのような点が表記として問題だったのか、広告主が事前に把握できる。

消費者庁が発表した措置命令の事例を確認していくと、No.1表記で景品表示法違反に該当したケースは、実態とかけ離れた調査を行っている事例が目立つ。

そのためNo.1を客観的に評価するためには、客観的な調査結果を示すために「調査過程」と「サンプル数」どちらもが重要だ。

阿部弁護士によれば、調査対象を誰にするのか、サンプル数は十分か。その2つの視点で、どのようなアンケートを集計した方が良いか、制度設計をしっかりしておくことが重要とのこと。

業界で全商品10種類ある商品から自社商品を「全国顧客満足度No.1」であると表記したいとしよう。

回答者が10種類の商品を利用した経験がある場合でも、数名のアンケート結果から「No.1」と表記するのは難しいだろう。

適切な対象者に対しアンケートを行う際は、何においての「No.1」を示したいのかを明確にしておくことも重要だ。

「美容のプロが選ぶNo.1」と表記をしたいのであれば、日本化粧品検定、日本メイクアップ技術検定などの有資格者にアンケートを行い、「顧客満足度No.1」のような調査であれば、調査対象は実際に商品を購入・利用したことがある人に対して調査を実施しなければならない。

阿部弁護士によれば、No.1調査について、過去に、消費者庁が特定商取引法に基づく業務禁止命令等を出しているとのこと。

以下は、阿部弁護士がインタビュー時に引用した実際に景品表示法違反に該当した表記だ。

  • 女性に人気のダイエットドリンクNo.1
  • ダイエット実感値の高いダイエットドリンクNo.1
  • トレーニング後に飲みたいダイエットドリンクNo.1
  • 美味しく続けられるダイエットドリンクNo.1
  • 体を内側から整えてくれるダイエットドリンクNo.1

複数の同種商品を実際に試したことのある対象者に調査を行わなければ、景品表示法違反に該当してしまう。他の商品と比較しても、実感した、体感したといった結果の表示が必要だ。表記したい内容に沿って、利用したことがある人、専門性のある人など、サンプル数だけでなく調査対象を選定しておくことも重要だ。

2.モニターを抱える調査会社の問題点

アンケート対象者を適切に設定し、その設定に従った一定数のサンプルが必要となる。「全国区売上No.1」と「首都圏エリア売上No.1」と表記する場合ではサンプル数が異なる。

ここで広告主にとって魅力的な選択肢になるものがモニターを抱えている調査会社だ。調査対象者を抱えている調査会社に依頼をすれば、No.1表記に必要なサンプル数を確実に集めることができる。

しかし、モニターを抱える調査会社に依頼をする際は広告主が(調査会社に対して)問題がないか確認を事前にしておく必要がある。せっかくアンケート対象者を適切に設定しても、調査会社が抱えているモニターがその設定に沿っていないということがある。そのようなモニターに対してアンケートを行ったとしても、実態とかけ離れた調査結果となってしまう。

また、調査会社が抱えているモニターの場合、調査会社の意向、つまり、広告主の意向に沿ったアンケート結果になってしまう可能性もある。そのようなバイアスのかかったアンケート結果も実態とはかけ離れた調査結果となってしまう。

モニターを抱えている調査会社に依頼する際の注意点は何か。阿部弁護士によれば、適切に設定したアンケート対象者となっているか否かを確認できるようにすること、及び恣意的にならないようなモニターに対して調査ができる調査会社に依頼すること。

モニターを抱えている調査会社が悪いのではなく、適切にアンケート対象者を設定したにも関わらず、調査会社が抱えているモニターに対して優先的にアンケートをしてしまうため、実態とはかけ離れた調査結果となってしまう。また恣意的なアンケートを実施してしまうことが問題であるため、調査を行う際は以下の3つのポイントに注意してサンプル数を算出することが重要だ。

  • 打ち合わせ段階で表示意図を明確にする
  • モニターの回答者が最適なのかを確認
  • バイアスをかけないようにする

調査過程を全て丸投げしてしまうと、適切に設定したアンケート対象者ではない対象者に調査を実施してしまう可能性もある。広告主は調査内容や意図を打ち合わせ時にしっかりと示すことが重要だ。

調査会社と打ち合わせを行う際には調査結果だけではなく、サンプル数、モニターの対象者をしっかり明記し、調査過程の設計を一緒に行うことも重要だ。

調査会社と入念な打ち合わせを行い、制度設計を適切にしても、広告主が意図した結果を得られないことも考えられる。阿部弁護士によれば、意図的に調査結果を捻じ曲げるなど、調査会社に対して圧力をかけないことも重要とのこと。

広告主が求めるような結果を出すために見えないプレッシャーをかけてしまうと恣意的な調査になってしまう恐れがある。この点を考慮してバランスを踏まえながら調査会社と調整することも重要だ。

3.広告表記で注意すべき点

調査結果が妥当と評価できるものでも、広告表記が問題となってしまうこともある。

No.1表記は消費者にとって有益な情報であると判断してしまうため、正確な引用のもとに表記をしなければ、誤解を与えてしまう恐れがある。広告主は広告表記をする際は、以下の3つのポイントに注意しなければならない。

  • いつのものなのか(いつ時点か)
  • 地理的範囲
  • 商品カテゴリー

いつ、どのエリアで、どのようなカテゴリーでNo.1なのか、広告表記でしっかり引用できなければ、景品表記違反の対象となる可能性が高い。

例えば、5月5日に売上No.1のお菓子を「No.1」として表記したい場合、5月5日だけのデータを引用しても、ユーザーが「No.1」の表記だけで誤った判断をする可能性もある。

阿部弁護士によれば「No.1表記に対して嘘の表記ではないが、正しい判断をすればグレーである」とのこと。今後このような表記が摘発対象となる可能性が高いと言えるだろう。

No.1表記の表記方法が適切かどうか、素人では判断が難しいケースもある。景品表示法違反に該当し措置命令の対象となれば、企業の信用度が落ちてしまう。広告出稿前に、表記内容を景品表示法に精通している弁護士に評価にしてもらうことを推奨する。

4.「広告主がセミナー参加をすべき理由」

2024年3月21日に消費者庁がNo.1表記に関する実態調査を実施すると公表したことを受け、No.1表記に関する摘発事例が増加することが予想される。景品表示法違反で責任を負うのは広告主だ。広告主は景品表示法に関する最低限の知識を身につけておく必要がある。

景品表示法改正に向けて「知らなかった」ではなく、社内で「どのようにして知見を獲得するか」を話し合っておくと良いだろう。

インターネットである程度の知見を得ることも可能だが、それだけでは専門性の観点で不十分だ。

一定の知見を獲得し、専門性を高めたい方は弁護士事務所が主催するセミナーへの参加を推奨する。

弁護士事務所主催のセミナーに参加した場合、以下のようなメリットがある。

  • 専門性の確認
  • 景品表示法に関する知見の獲得
  • 弁護士事務所の見極め

著者が参加した2024年4月17日に弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所が主催したオンラインセミナー「気になるNo.1表示」では、景品表示法に精通している阿部栄一郎弁護士から「景品表示法におけるNo.1の表示の位置付け」、「No.1表示をするためにはどうすれば良いのか」の2点について約30分間の解説を聞くことができた。

広告主が最低限理解しておくべき項目でもある「優良誤認表記」や「No.1表記を正しく行うためにどのようなことを意識すべきか」といった点を理解できる内容だ。

セミナー参加へのメリットは広告主が知りたい知見を得るためだけではない。景品表示法に強い弁護士事務所の見極めはもちろんのこと、セミナーを通じて担当弁護士の人間性を把握することができる。依頼予定の弁護士事務所がセミナーを開催していたら、一度受講をしてみるのも1つの手だと言えるだろう。

弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所では、顧客のニーズに合わせてセミナーを定期的に開催している。最新情報を得たい方は顧客に向けてのメルマガを購読すると最新の情報を入手することが可能だ。

登録は下記から簡単に行えるので、知見を得たい方はこの機会に登録することを推奨する。
https://www.health-beauty-soleil.jp/mail_magazine/

監修弁護士 プロフィール

阿部栄一郎(東京弁護士会所属)
平成22年より弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所入所、現在に至る。同事務所にて企業法務分野の弁護士リーダーを務め、顧問弁護士を務める企業に対するリーガルサービスを提供。 近年は健康・美容業界の企業様向けの関連法規セミナーを多数実施しているほか、新聞・雑誌・Webメディアで関連法令に対する解説なども行っている。

関連著書

丸の内ソレイユ法律事務所「リーガルクリニックハンドブック」(ぎょうせい/共著)

(記者 山口 晃平)

㈱未来トレンド研究機構の方針

㈱未来トレンド研究機構では、調査会社(累計24年のキャリア・実績)としての豊富な経験を活かして、2024年3月18日から「No.1」検証調査に関する受託業務を本格的に開始する。クライアント企業のお悩みや課題、不安を一つ一つ解消し、「No.1」検証調査 事業の可能性を広げていく方針である。まずは年間300件の受注を目指していく方針である。

㈱未来トレンド研究機構における「No.1」検証調査 受託業務の強み・ポイント

1)累計1000件(テーマ)以上、年間平均100件(テーマ)/年 の受託件数
2)No.1(検証)調査は、30年以上のキャリアを持つベテラン・リサーチャを中心に徹底調査 ※シェアNo.1、販売数量実績No.1など
3)レポート体制
・インタビュー・ヒアリングチーム
・アシスタント
・テープ起こしスタッフ
・レポート・スタッフ
4)プロのコンシェルジュが無料相談!
5)徹底した事前相談対応(無料)!
6)丁寧な調査・ヒアリング!
7)記録技術(会話速記)/テープ起こし(レポート
8)レポート品質UPに対する強い意識!
9)フォロー・サポートはエンドレスに!
10)ご依頼頂いた内容の守秘義務は徹底致します!
11)累計25年以上の豊富な調査キャリア
12)「No.1調査」×B2B分野(メガトレンド分野)では業界No.1
13)常に調査記録をバックアップ・テープ起こし(会話速記を徹底化)

(個別相談窓口)

株式会社 未来トレンド研究機構 「No.1」検証調査 業務担当

問い合わせ・相談先 E-mail info@miraitrend.com
問い合わせ・相談先 TEL 03-6801-6836

【会社概要】

会社名 株式会社 未来トレンド研究機構
https://www.espers.co.jp
所在地 東京都千代田区九段南一丁目5番6号 りそな九段ビル5階 KSフロア
設立 1999年8月19日
代表者 代表取締役 村岡 征晃(むらおか まさてる)
事業内容 (世界初、アジア初、日本初、業界初)検証調査、No.1(検証)調査、海外調査、競合調査、未来予測のご用命は”未来トレンド研究機構(略称:未来トレンド)”へ!

【未来トレンド研究機構 中核サービス】以下4つのサービス↓↓↓

  • No.1<検証>調査Ⓡ<商標登録 第6763351号> ※No.1調査、ナンバーワン調査(年間売上・販売数量実績<累計or年間>・シェア・伸び率など)
    https://espers.co.jp/no-1/
  • 初(世界・アジア・日本・業界)<検証>調査Ⓡ<商標登録 第6763352号> ※世界初調査、アジア初調査、日本初調査、業界初調査
    https://espers.co.jp/first-research/
    (競合調査・公開調査・知財調査など)
  • 競合調査Ⓡ<商標登録 第6763354号>
    https://espers.co.jp/competitor/
    (SWOT分析・競合戦略分析・4P&3C分析など)
  • 海外調査Ⓡ<商標登録 第6763353号>
    https://espers.co.jp/global-research/
    (グローバル調査:主要プレイヤー・ベンダへのヒアリング調査/顕在&潜在ユーザーへのアンケート調査:パネルヒアリングなど)

本件に関する報道関係からのお問い合わせ先

窓口 株式会社 未来トレンド研究機構 「No.1」検証調査 担当部門
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