アジアの未来 2014-2025【ASEAN編】
【概要】
市場は?雇用は?政策は?インフラ整備は?統合後のASEAN像をあぶり出す
2015年に経済共同体(AEC)の実現を目指すASEAN(10カ国で構成)は、他の経済圏に比べるとGDPの水準は低いが人口規模が大きく、旺盛なインフラ構築需要があります。生産拠点として有望であるのみならず、将来の消費市場としての魅力が大きく、企業の投資を活発化させています。
ASEAN全体の現在の人口は約6億人と、EUの約5億人、北米自由貿易協定(NAFTA)加盟国合計の約4.5億人を凌駕します。1人当たりGDPは、自動車などの耐久消費財の普及が本格化する3000米ドルを既に突破。2025年には6000米ドル近くまで倍増すると見込まれ、さらに人口は約7億人にまで増加します。巨大経済圏の登場です。
製造業の活発化によって農村から都市部への人口流入が生じています。都市部では、サービス業・卸売業・小売業を中心とした非製造業の進出が急増するでしょう。2020年には非製造業が製造業を逆転、ASEAN全域で営業を行う小売業・サービス業が多く登場すると予測します。
ASEANの魅力は、潜在的な巨大経済圏であることに加え、巨大経済圏の内部の連結性を高めようとする各国政府の強い意思があることです。連結性を高め輸送インフラを整備した結果、ASEAN全体で製造業が拡大することが期待されます。既に製造業が進展している国は経済成長が著しく、今後はミャンマー、カンボジア、ラオスなどの後発国もASEAN全体のサプライチェーンの中に組み込まれ、製造業が活発になります。
国別に分析してみましょう。タイは最低賃金を引き上げて、資本集約型産業にシフトするスタンスを示しています。税制や人材、ビジネス環境の面で優れるシンガポールは、地域統括拠点として優位にあります。フィリピンは英語圏の強みを活かし、インドと並び世界のアウトソーシング・センターとしての地位を確立しています。マレーシアは、ASEANの相対的先進国として企業の地域進出が進み、自国優良企業の多くはASEAN全体の市場で活発に活動しています。
本レポートは、現状の産業政策、政治安定度、インフラ整備状況などを分析し、2025年までのGDP、人口動態、政治状況、産業別の成長などを予測します。ASEANの変貌を捉え、進出・投資計画立案の戦略ツールとしてご活用いただけると幸いです。
ASEAN主要8か国(*)の2025年までのGDP、人口動態、産業別の成長、各国が掲げる産業政策の実現性や政治の安定度、インフラ整備の進捗状況を徹底分析。投資時期、規模の決定、長期事業計画の策定に不可欠なデータが満載。*ASEAN10か国のうち、ラオス、ブルネイを除く。
STEP1 増大する人口と若い年齢構成が成長の源
STEP2 爆発するASEANの消費を取り込め
STEP3 サプライチェーンの進化で産業圏が急成長
STEP4 課題はインフラ整備と政治リスク
STEP5 台頭する中国、韓国勢、覇権争いは激化
STEP6 全体を見渡しつつ、各国の個性を活かす
【アジアの未来 2014-2025[ASEAN編]の目次】
[全体編]
第1章
■ 全体像
堅調に推移するGDP
製造業をけん引役に成長
増加する人口
中長期的に労働供給力は低下
豊富な若年人口に支えられる内需
第2章
■ 経済圏
出現する巨大経済圏
1人当たりGDP向上で消費が拡大
都市部人口の推移
拡大するメガシティ
日系製造業の展開
一体化するサプライチェーン
高度化するサプライチェーン
各国の自動車産業への政策
急展開する非製造業
韓国企業の動向
中国企業の動向
ASEAN統合への流れ
インフラの一体化(物流)
インフラの一体化(電力)
インフラ不足がボトルネックの懸念
厳しい各国の財政事情
日本の成長期との相違点
躊躇する民間事業者
第3章
■ リスク
ASEANを巡る経済外交
RCEPとTPP
米国対中国の構図
輸出先の経済状況に依存
高まる中国のプレゼンス
ASEANが分裂する?
付きまとう政情不安
付録:経済統合に向けた歩み
付録:経済共同体の実現へ
付録:欧州共同体との比較
第4章
■ 統合後の姿
各国の所得格差
各国の教育格差
1人当たりGDPの違い
経済統合しても格差は残る
域内の移民問題
生産性向上が課題
タイの医療ハブ構想
シンガポールの地域統括会社
フィリピンのBPO
マレーシア発グローバル企業
[各国編]
第5章 全体像
■ 人口動態
人口成長の見通し
労働力人口のウエート変化
人口関連統計
年齢別人口構成
所得階層別人口の推移
富裕層の状況
■ 経済成長
実質GDP成長率
1人当たりGDP推移
GDP需要項目の推移
GDP構成要素の推移
■ 経済状況
貿易収支の推移
輸出入の上位相手国
失業率の推移
物価指数の推移
EPA、租税条約、投資協定
■ 天然資源
代表的な産出物
■ 政治状況
政体・憲法の概要
歴代大統領/首相と主な政策
政権の安定度・見通し
対外戦略まとめ
宗教と民族問題
■ 産業振興策
マスタープランの概要
実施に当たっての課題
第6章 インフラ
■ 都市インフラ
地域開発計画
上下水道、環境対策
道路・鉄道関連
港湾・空港関連
電力、送電網、エネルギー構成
■ 通信インフラ
テレコム、インターネット
■ 流通インフラ
流通、販売チェーン
■ 財源
投資計画と財源
■ リスク
持続的経済成長のリスク
第7章 主要産業
■ 1次産業
農・林・水産業の成長見通し
エネルギー・鉱業の見通し
■ 2次産業
縫製業の見通し
自動車産業の見通し
エレクトロニクス産業の見通し
石油化学産業の見通し
不動産・都市開発の見通し
食品産業の見通し
■ 3次産業
情報通信産業の見通し
アウトソーシング産業の見通し
物流・海運業の見通し
外食産業の見通し
消費・住宅ローン利用の見通し
観光産業の見通し
金融・保険業の見通し
医療関連産業の見通し
■ 消費動向
日本の商品への関心度
第8章
■ 投資状況
日系企業の進出状況
主要な工業団地、経済特区
地元有力企業・財閥
主要な協業実績
【著者・発行】
1)著者:山田 聡(代表)
2)発行:日経BP 社
【トータル・ページ数(報告書)】
・約400ページ
試読希望・お問い合わせ・お申し込みについて
【資料名】 | 『アジアの未来 2014-2025[ASEAN編] 』 |
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【頒価】 | A4変型判、専用バインダー、約400ページ、アジアの未来年表(A0判)、CD-ROM(本体に掲載された図表データとアジアの未来年表を収録):200,000円+税<※カラー> |
【発行日】 | 2013年12月27日 |
【報告書体裁】 | A4変型判、専用バインダー、約400ページ、アジアの未来年表(A0判)、CD-ROM(本体に掲載された図表データとアジアの未来年表を収録) |
【ページ数】 | 約400ページ |
【担当部署】 | 株式会社 未来トレンド研究機構 出版部 TEL:03-5762-8136 FAX:03-5762-8036 |
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