ギネスを申請する方法と必要な調査とは

2025年10月31日 更新日:2025年11月21日

「世界一」の称号を得る。それは個人だけでなく、企業や団体にとっても大きな価値を持ちます。中でもギネス世界記録™の認定は、国際的な認知やPR効果をもたらすため、年々注目度が高まっています。しかし、申請手続きや認定基準には意外なハードルやポイントがあるのも事実です。

この記事では、ギネス世界記録の基本から、企業の記録挑戦、あまり知られていない認定の裏側、未来トレンドとの関わりまで、申請のすべてを解説します。

この記事のポイント

ギネス世界記録™は、企業活動や製品の「世界一」を公式に証明するグローバルブランドです。認定には「計測可能」「記録更新可能」「証明可能」「世界一」など6つの厳格な基準をクリアする必要があります。認定方法は、イベントでの公式認定員の立ち合いのほか、販売実績などの証明に独立した第三者機関による市場調査が活用され、未来トレンド研究機構のNo.1調査や初調査も根拠として活用可能です。

ちょこっと解説

どんな記録でもギネスに申請できますか?

「最も美しい」などの主観的な記録は認められません。

製品の販売実績で「世界一」を証明したい場合どうすれば?

未来トレンド研究機構のような独立した調査機関による調査レポートが必要です。

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本コラムは、市場調査業界で多くの実績を誇る未来トレンド研究機構が監修しております。
情報収集の重要性が、日に日に増している昨今、少しでも皆様のお力になれればと思い、市場調査やマーケティングに関しての基礎知識や考え方などを紹介しております。

そもそもギネスとは

ギネス世界記録™(Guinness World Records)は、1955年にイギリスで誕生し、現在では“世界一”にまつわるさまざまな録を公式に認定・発表する世界的なブランドです。スポーツやパフォーマンスだけでなく、科学、産業、自然、芸術、さらには社会貢献や企業活動に至るまで、その領域は実に幅広いです。

ギネス記録の最大の特徴は、年齢や国籍、規模を問わず誰でも挑戦でき、「世界一」を証明するグローバルな基準となっている点にあります。世界200以上の国・地域で挑戦が行われており、公式サイトには毎年何万件もの申請が寄せられています。

ギネス認定の基準

ギネス世界記録™の申請が認められるには、厳格な基準をすべてクリアする必要があります。主な認定基準は以下の6つです。

計測可能であること – 客観的に計測することができますか?計測に使用する単位は何ですか?美しさ、優しさ、忠実さといった主観的な内容の記録の申請は数値で計測できない為、受け付けられません。

記録更新が可能であること – 他の誰かがその記録を更新することは可能ですか?全てのギネス世界記録は、世界中の誰もが挑戦でき、更新できる可能性を持っていなければなりません。

標準化可能であること – 挑戦は他の人にもできる内容になっていますか?世界中の誰でも、同じ計測方法を取ることが可能ですか?

証明可能であること – 記録内容を数値化し、それを証拠を用いて証明することは可能ですか?

計測が1つの基準においてなされていること – 最も大きな絵画、という記録は認められますが、最も大きな絵画を描いた最も多くの人々、という内容は認められません。また、使った絵の具の量とキャンバスの大きさで計測した最も大きな絵画、という内容も、計測基準が2つあるので認められません。

世界一であること – 他の人がより良い結果を出していませんか?新規の記録タイトルの場合は、記録として認定されるために達成して頂く必要のある標準数値をギネスワールドレコーズが設定します。

引用:https://www.guinnessworldrecords.jp/records/what-makes-a-guinness-world-records-record-title

これらの条件を満たしてはじめて、はじめて「世界一」として認定されます。たとえば、事実として「世界一」であっても、基準を1つでも満たしていなければ、ギネス世界記録™には認定されないのです。

企業の活動を対象にしたギネス

近年では、企業活動や商品を対象にしたギネス世界記録™への申請・認定も増えています。これは、単なる話題作りにとどまらず、ブランド価値や社会的信頼を高める戦略としても注目されています。ここからは、企業を対象にした「カンパニーレコード」と「プロダクトレコード」という、2つの区分について見ていきましょう。

カンパニーレコード

カンパニーレコードとは、企業全体または組織単位で達成した記録を認定するものです。たとえば「最大規模の同時調理イベント」「最多人数によるオンライン会議」「最長距離のEV車大行進」など、企業活動を活用した大規模なチャレンジが代表的です。

大人数が一体となって挑んで記録を取得すれば、社内外の結束力や企業文化をアピールする場にもなります。また、社会貢献活動や社員の健康推進イベントを記録挑戦にするケースも増え、PR効果と組織活性化の両立が可能です。

プロダクトレコード

プロダクトレコードは、企業が開発・提供する製品やサービス自体の“世界一”を証明する記録です。たとえば「最も軽量なノートパソコン」「世界で最も多機能なスマートウォッチ」「最大出力のバッテリー」など、スペックや性能、数量、売上実績などで新たな記録に挑む企業が増えています。

製品そのものの差別化や国際競争力の訴求、世界市場へのアピール手段として有効であり、新製品のローンチや周年記念など、企業の節目にギネス認定を絡める例も多くなっています。

あまり知られていないギネス認定方法について

一般にギネス世界記録™の認定は「申請→審査→記録達成→証明資料提出→公式認定」といった流れで進みますが、実は複数の認定方法が存在します。特に企業・団体案件では、公式認定員の派遣や第三者機関による調査が利用されることもあります。

公式認定員の立ち合い

ギネス世界記録™の公式認定員をイベントや現場に派遣し、達成の瞬間をその場で確認・認定してもらう方法です。公式認定員はギネス社の厳格な研修を受けたプロフェッショナルで、計測や証明、証拠管理をその場で執り行います。

リアルタイムで「ギネス世界記録認定証」が授与されるため、イベント演出やメディア取材、PR効果が高いのが特徴です。ただし、認定員派遣には別途費用がかかり、日程調整や要件定義も厳格です。

独立した第三者機関による市場調査

ギネス世界記録™では、特定商品の「世界最多販売」「最大出荷」など、数値データを証明する必要がある場合、独立した第三者機関(例:市場調査会社、監査法人、業界団体)による証明書や調査レポートを認定根拠として受け入れています。この方法は特に物理的なイベント以外の、日常的な販売実績やシェア記録などで活用されます。

第三者証明により客観性が担保され、企業活動や新商品発売などにも柔軟に適用できる点が特徴です

未来トレンドの初調査はギネス申請に活用可能

株式会社未来トレンド研究機構の「初調査」サービスでは、「世界初」「アジア初」「日本初」「業界初」であることを証明するために、他競合の有無を網羅的に検証し、知財・文献・ヒアリングを駆使して客観的かつ信頼性の高い調査を実施します。調査後には「初調査証明書」の発行も可能で、ブランディング力を一気に高める武器として活用できます。

当社の調査は、ギネス世界記録™の申請時にもご活用いただけます。貴社のチャレンジやプロダクトが「世界一」であることを証明してみませんか。

よくある質問

ギネス申請から結果が来るまではどのくらいの期間がかかりますか?

一般的には申請から最大3か月程度かかります。有料で10日以内に結果を知らせてもらえる優先サービスの活用も可能です。

ギネスの申請費用は?

ギネスの申請自体は無料で行うことが可能です。また、回答を早めにもらえる優先サービスは有料で、費用は65,000~70,000円ほどです。

申請は簡単ですか?

申請自体はさほど難しくはありません。第三者機関の証明による認定方法で進める場合は、ご自身だけでは申請ができないため、かならず調査会社に相談しましょう。

マーケティング戦略のための
市場調査・競合調査にお悩みなら

本コラムの監修者

未来トレンド研究機構 
村岡 征晃

1999年の創業以来、約25年間、IT最先端などのメガトレンド、市場黎明期分野に集中した自主調査、幅広い業種・業界に対応した市場調査・競合調査に携わってきた、事業発展のためのマーケティング戦略における調査・リサーチのプロ。

ネットリサーチだけなく、フィールドリサーチによる現場のリアルな声を調査することに長け、より有用的な調査結果のご提供、その後の戦略立案やアポイント獲得までのサポートが可能。

そんな我々が、少しでもマーケティング戦略や販売戦略、新規事業戦略にお悩みの皆さんのお力になれればと思い、市場調査やマーケティングに関しての基礎知識や考え方などを紹介しております。

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